今回は共同テント一張と
雪山泊を目指すワイズさんの
個人テント一張を設営した。
◆天幕を張る
「雪があれば
どこでも張れるけどね」
さあ今宵のSARU邑が立ち上がった。
「今日は縦走えいわ!」
空身での三嶺ピストンは諦めて
今日をゆっくり楽しむことにした。
◆SARU邑の宴
気持ちよさそうな
野宴場を選び宴がはじまる。
私たち遊山黒子衆SARUは
気持ちいいところが目的地だ。
そして「割り勘」でなく「持ち寄り」
出来るものがやりたい事をやればよく
経験者は最低限の危機管理をするだけだ。
私は山に入ると決めた仲間は
生き延びるために力を持ち寄る
家族の様なものだと思っている。
◆口福時
「私ご飯炊きます」
飯盒炊爨は免許皆伝のワイズさん。
寄せ鍋を造るTommyさんは
珍しい食材を沢山荷揚げた。
「このお酒美味しいんですよ」
それぞれ持ち寄れば
それぞれが互いの宝箱となる。
お酒もすすむねぇ(笑)
楽しい時は早く過ぎるもの
いつの間にか夜の帳に包まれていた。
◆変化の時
「綺麗・・・」
東の空に昇り始めたこの満月の
美しさを現す言葉を私は知らない。
良夜は月の明らかな夜。
特に中秋名月の夜
または旧暦九月十三夜。
北を観れば星降る三嶺がある。
月が上がるごとに気温は下がり
夜空には絹雲が流れはじめていた。
「今日は百点満点の月見です!」
荷を担いで来てよかったな。
静かなる自在の揺れや十三夜 松本たかし