辿り着いた群生地には
まだ固く締まった雪が
たっぷりと残っていた。
◆残雪のこと
雪は気温では
なかなか溶けない。
「まだ早かったろうか?」
「わ〜い雪や〜♪」
◆太陽の花のこと
大半は雪の下だろうが
日当たりと水はけがよく
何とか雪が溶けた場所に
福寿草は咲き始めていた。
そして私たちが
群生地に荷を下ろしたとき
どんより空を覆っていた
雲が開き陽が差しはじめた。
きっと福寿草もそう思っているよ。
日の障子太鼓の如し福寿草 松本たかし