猿板

遊山黒子衆SARUの記録

わいちゃんの帰郷遊山 温まる時

お届けもの

 秋と言えばサンマ。
山にも海の幸を届けに走る
和宏さんは山の一心太助です。
◆集うとき
「わいちゃん、いらっしゃい!」
遙々飛行機で飛んで来てくれた
優しい弟わいちゃんのお陰で
良い誕生日を迎える事が出来そうです。

◆土佐っ子として
 次第に陽が傾き
山を覆っていた雲が動き
山の表情が変わる頃。
 「私はそろそろ・・・」

小屋とわいちゃんに
秋の幸を届ける為だけに来た
山小屋を去る和宏さんの後ろ姿に
土佐っ子の心意気が見えました。

◆静寂のとき
 夕餐の支度が出来る頃
剣山の空が一瞬開き
誰も居ない頂に流れる雲に
夕日の朱色が静かに差し込む。

この風景はこの山の夕暮れを
初めて迎えるわいちゃんと
新しい歳を迎える私への
山神からの贈り物のように感じました。

◆嬉しいとき
 改めて乾杯ではじまる
いつもの山小屋の夕餐。

今回は和宏さんの心が添えられ

小屋の主も焼酎抱えて

 「河童ちゃん!おめでとう!!」


って・・・  まじっ・・・。



                           全長に回りたる火の秋刀魚かな  鷹羽狩行