山小屋の朝は早い。
縦走するパーティは夜明け前に発ち
小屋で日の出を待つ人は意外と少ない。
◆夜明けの風景
紺色の夜を朱に染めはじめ
アマテラスが目覚る音のないドラマが
目の前に広がる。
◆とんぼうの風景
再び頂に雲が湧き
白一色に包まれてゆく。
「いやぁ!アキアカネや!!
今年は早いねぇ。」
この蜻蛉が来るとブヨやアブが減る。
人にとっては有り難い存在です。
「里に虫が少なかったろうか?」
そんな年もあるんやね。
蜻蛉やとりつきかねし草の上 芭蕉