猿板

遊山黒子衆SARUの記録

天辺で月を見る遊山 五月の空

5月の空に

 穏やかな天辺で酒を呑む
こんな単純なことがこの上ない
幸せに感じる私が幸せなのでしょう。
◆青天の霹靂
 夕暮れを待つ静かな時。
心地良さに居眠りをしていた私は
大きな雷鳴で目が覚めました。

◆青天の霹靂
 大陸と太平洋の空気が押しあう
気象条件が不安定な5月は
一年で最も遭難の多い月で
今年も尊い命が犠牲となりました。

私も二つ玉低気圧が通過するこの週末
雷はある程度予測はしていましたが
この青空に油断していたようです。

人は時々自然を忘れ自分に有利な判断をする。
経験も成功体験を基本にしてしまう。
そんな私の心を山の雷が戒めてくれました。

◆変化の時
 やがて雷は海に向かって去り
再び頂には静寂の時が訪れました。

音のない変化の時が始まる。
この壮大なドラマを独り占めする
豊かな時が私を包んでいました。

そんな美しい夕暮れが終わるころ
東の空に満月が現れました。

                        落雷の一部始終のながきこと  宇多喜代子