頂に吹きあがる風が
時折ランタンの明かりを揺らす。
自然を肌で感じるテント泊は
私の大切な学びの時です。
◆月光の夜
いつもの時間に目が覚める。
表で待つ天幕に映る三脚の影が
その時が来た事を告げていました。
満月の夜に灯りは要らない。
月から下る静かな光が
風と共に女神の池を揺らす。
私はまだ夢の中にいるのだろうか?
そんな街では感じることが出来ない
静寂の風景が私の目の前にありました。
◆街に続く道
当たり前に訪れる朝なのに
とても有り難いものに感じる。
さあ街に帰ろう。
そして一杯働いて
またここに帰って来よう。
生きているって有り難い。
この森の様に生きている以上の幸せが
この世にあるのだろうか?
行って来ます。
百年は生きよみどりご春の月 仙田洋子