猿板

遊山黒子衆SARUの記録

tochikoな山歩き 森の晩餐のこと

ワイン

 いつになくハイペースで沢を駆け上がった為か、
満足感とともに、手足の疲れが押し寄せてきましたが、
奥物部の森は、まだまだ深く、
我々を神秘の世界に引きよせました。
 我々を呼んだところは、「ヌル谷のナロ」。
ナロは、平坦地という意味で、
標高1000mにある
この居場所には小川があり、
四季を通してSARUの居場所にさせてもらっています。

 今年に入り、登山口に至る村道が、
災害復旧のため長期間通行止めだった為、
久しぶりに訪れたヌル谷。
いつもはこの時期には、
一面にバイケイソウの花が見られるのですが、
今年は雨が多かったせいか、
すべて枯れてしまっていました。

 でも小川には、充分すぎるほどの水が流れています。
この小川の水源は、上流に栃やブナの茂る天然林で、
水温は10℃位でしょうか。
 ついさっき登った沢と、
温度差はないのに、とても冷たく感じ、
 ここは今晩の天然冷蔵庫にかわります(笑)
石を集めて堰を作ったら(小さい頃よくこうして遊びました)
持ち寄ったお酒を冷やしましょう!
しかし誰がこんなに飲むのでしょうね(苦笑)

 さて、今宵のメインは、
河童提案の「すき焼き」です。
身体をよく使った後は、
ちょっとこってり甘辛い味とボリュームが、
ほどよく疲れを取ってくれます。

 お互いの健闘を讃え合い、
沢談義に花を咲かせていても、森はいつまでも明るく、
街とは違い、ゆっくりゆっくり、
陽が落ちていく感じがします。

 まったりとした夕暮れを感じていると、
いつのまにか回りは暗くなっていました。
おやっ、水を汲みに行った河童が向こうで何か叫んでいます。
どうやらお待ちかねの姫蛍の乱舞が始まったようです。


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