猿板

遊山黒子衆SARUの記録

森の水と光の遊山 光の正体に感動の魔王

森の夕暮れ

 この「とっておきの場所」は、
土佐では数少ない、原生的な森が残った
西熊自然林にある平坦地で、
ヌル谷のナロ(通称さおりヶ原)と言います。
(名峰「三嶺」の山麓でもあります)
 いつもなら、ここで火を熾し、
料理〜宴会となるのですが、
今日は焚き火は厳禁です。
  何故って?
実はその光の主は、煙を嫌う昆虫なのです。

 このヌル谷のナロは、
森の蛍ヒメボタルの生息地で、
毎年この時期に、一斉に土中から飛び出し、
光のショーを繰り広げます。
(ピーク時は森全体が輝くように見えます。)
数年前、森の妖怪相棒の野垂れと、
この事実を発見して以来、毎年足を運んでいます。

 このヒメボタルは、ゲンジやヘイケホタルと違い、
幼虫の時期を土中で過ごすします。
地の中にいるときは、
天敵の目に触れることは少ないのでしょうが、
地面から飛び出せば、危険は一杯です。

 しかし成虫になったヒメボタルは、、
子孫を残すために、その危険な世界に羽ばたき、
一切の食を断ち、自らが餓死するまで飛び続けます。
 正に命がけのフライトなのです。

 私は、この感動的な光の群れを見たときに、
自分の人生、この米粒より小さい蛍のように、
一瞬でも輝いた事があるのかな?と考えたりしました。
 そして今年も、命がけのフライトに再会し、
この懸命に生きる小さな命に励まされた想いがしました。

 しかし悲しいかな、私のデジカメではこの姿は記録できないので、
皆様には、一昨年野垂れが、とらえた1枚で伝えたいと思います。

でも、光のショーは日没後1時間で終わってしまいます。

 さて、一晩持ってくれたお天気ですが、
翌朝は遂に大雨となりました。
 でも今日は下るだけです。
森で朝食を済ませたら、
小さい命に頂いた感動をお土産に、
沢で酷使した筋肉を癒しに、
温泉でも行きましょうか魔王様(笑)

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