猿板

遊山黒子衆SARUの記録

tochikoな山歩き 里帰り遊山の巻

kurokoshusaru2006-05-25

 久しぶりの里帰り
到着早々の茶摘みから始まりました。
今年の茶の木は、昨年からの大雪で
ところどころ枝が折れていたり、
倒れたりしていました。
その上、栽培用ではないので
株の大きさも新芽も不揃いで、
手間がかかります。
 しかし、快く茶摘み娘をかってでてくれた2人と、
新緑の見渡せる高台の畑で作業をするのは、
とても懐かしく気持ちのいい時間でした。
 日曜日にケヤキに行く為に、頑張ろう!
っと、終わりませんでしたが・・・(笑)。

 さて、このケヤキ平には樹齢(推定)600年の栃の木があります。
tochikoと称する私の好きな場所でもあります。
ここに至る登山道はまるで植物園のようで、
高知県が誇る牧野富太郎先生が名付けた土佐固有の植物や、
ここカルストの石灰岩地質でしか見られない稀少植物が、
普通に生えています。
 たとえば鳥形山の名をとった、
ツル性の多年草の「トリガタハンショウツル」
(残念ながら花は終わっていました)が、
五月の初旬には、淡い黄緑色の花を見せてくれます。


ユキザサ
 葉は笹で花は雪の結晶のよう。
 まさにユキザサ。秋になると赤い実を付けます。


フタバアオイ
 徳川家の紋所も本種の「フタバアオイ」の葉を3枚組み合わせたもの。


ラショウモンカズラ
 京都の羅生門で切り落とされた鬼の腕に見立てたものという。
 とても美しく、鬼の腕には見えないのに・・・。


ヨコグラツクバネ
 そしてふと足を止められたツクバネソウの仲間。
 帰って調べたら、牧野先生が大正元年ツクバネソウの変種として発表した、
 ヨコグラツクバネで小さい花時計のようでもありました。

 
 その他にも、ここではご紹介できない、くらい沢山の花たちが、
春の訪れを告げていました。

 600年生きてなお生命力溢れる大栃の根元をみると
その子孫が長ーく芽を伸ばしていました。
きっとこの巨人も、一つのドングリから始まったのでしょうね。