私達は稜線にある
山野草の群生地を目指し
足場の悪い急斜面を登り始めた。
◆思い切ること
しかし斜面は凍った残雪の上に
新雪が乗りスリップしやすい状態だった。
「アイゼンを置いてきましたね」
この時期アイゼンは必携でしたね。
この様子で花は期待できないし
ここで下ってお昼にしましょう。
◆日向のこと
お昼の場所に
太子堂の軒下をお借りした。
土佐の田舎寿司
阿波はアゲカツとトマト。
いつもの持ち寄りを広げた。
寒い時期は温かい豚汁がいい。
根菜と豆(味噌)と少々の肉。
猿本来の食事はこれ位が正しいと思う。
そして日光を浴びること。
この日のお天道さまは
実に気持ち良く感じた。
◆浸ること
帰りに立ち寄った
徳島一の泉質とも言われる
三好市池田町の山間の湯松尾川温泉は
ぬるぬるツルツルのアルカリ性単純硫黄泉。
10人も入れば満員の小さな温泉だが
この狭い空間に落ち着きを感じる。
「今年も花巡礼が始まりますね」
仕上げは一杯700円の祖谷蕎麦。
このささやかな楽しみも贅沢なんだろう。
私はこんな遊山がいい (^_^)
弥陀のごと耳目をやすめ日向ぼこ 井沢正江