猿板

遊山黒子衆SARUの記録

和宏花巡礼2010「カタクリ」 道のこと

山桜

 法皇山脈を駆け上がる県道に
朝の斜陽に山桜が輝いていました。
「今年は何もかもいっぺんに咲いたね。」
◆春への道
 確かに桂子さんの言うとおり
桜もツツジ木蓮も一緒に咲いている。
こんな春って初体験じゃないでしょうか?

◆通う道
 そんな春に今年もカタクリを求め
愛媛県新居浜市から四国山地へ入り
冠山(標高1,732m)麓にある中七番へ
和宏さんと桂子さんと歩き始めました。

“住友フォレスターハウス”から始まる
人工と自然林が交互に現れる道。
暗い植林を抜け自然林に入る時の
天から注ぐお天道様がとても気持ちいい季節です。

◆人が関わった道
 この山道「一ノ谷越え」は
土佐と伊予の国境を越える古い峠道。

かつて中持衆が荷を持ち往来した道は
今は山の中に静かに眠っています。

◆再会の道
 でもこの山に生きる自然はその当時から
いや、そのずっと前から何も変わりない
四季の営みを繰り返し流れているだけ。

足下には去年と変わりない春が
今年も私達を迎えてくれました。

                            山路来て何やらゆかしすみれ草   芭蕉