東赤石山を形成するカンラン岩は
マントルを構成する深成岩の一種で
比重が大きく地表まで上昇するのは
大変稀れなことだと言われています。
◆赤太郎と呼ばれた山
カンラン岩が赤褐色に酸化した
四国では珍しい岩稜が「赤石」の由来で
東赤石山は特に赤い頂が高く聳え
かつて「赤太郎」と呼ばれていました。
◆自然のかたち
赤い山頂への最後の登りは
「いよいよこの山は
遠慮がない登りやにゃぁ」
自然の営みによる特異な地質と
人の鉱山開発による植生の破壊は
一旦競争関係を廃する結果となり
多様な植生を養う山となりました。
◆高嶺の花
「咲いちゅう。咲いちゅう!」
和宏さん達がこの山で目指した花は
今年も可憐な姿で迎えてくれました。
本州中部や四国の高山や亜高山帯の
日当たりのよいところに生える落葉低木は
バラ科に属し美しい花を咲かせますが
トゲは持たない優しい高嶺の花でした。
ばらの香のをりをり強し雨の中 楠目橙黄子