風と共に流れる雲から
静かに降る雪は天の恵み
この雪の中で森は眠ります。
◆もり眠る
空気を多く含む雪は
一定の温度を保つ保温材。
人には凍えるように見える風景も
森にとっては欠かせないもの。
◆雪や来む来
雪やこんこ 霰やこんこ
降つては降つては ずんずん積る
山も野原も 綿帽子かぶり
枯木残らず 花が咲く
「雪やこんこ」とは「雪よこい」の意味。
先人とは自然をきちんと見据え
言葉も巧みに使う達人だった様に思う。
◆冬が空へ
雪帽子被った大剣神社の
鳥居を潜れば霊峰の頂は近い。
風景の何処からも雪降り出せり 柿本多映