猿板

遊山黒子衆SARUの記録

立冬の加持ヶ峰遊山 柚子玉

                                                   

 移動性高気圧の中心が通過し
日本は高気圧囲内で広く晴れるが
西日本沿岸では寒冷前線の蛇行で
一部で曇りや雨が降る可能性もある。

◆空を観る
 翌日高気圧は東海上へ抜け
西から天気は下り坂へ向かう。
北海道もサハリンから接近する
低気圧の影響を受けそうだな。

今冬の気象庁長期予想によると
11月は暖かいがエルニーニョ
偏西風蛇行による寒気流れ込みで
12月は昨年より寒くなるとのこと。

 

 しかしスーパーコンピュータは
過去のデータの分析で自然現象とは
別のものと考えた方が無難だと思う。

                                                   

◆川を遡る

 「陽が傾いたね」

 秋雨の後寒気が北上する休日
tochikoとかよう梶ヶ森を訪れた。

     冬に入ったきねぇ。

 大豊で高知道を降り
山間国道で吉野川を溯り
支流出流森を目指した。

 「紅葉どうやろうね」

                 

 急に気温が下がったきね。

 寒気は川に沿って流れ込むため
川に沿った樹々の紅葉は早いもの。

 「梶ヶ森は雲ん中」

 国道から見上げる山頂部は
晴れ間も見せる雲の中にあった

   今日は晴れに向かうはず。

                       

◆山間に入る

「柚子の収穫はじまった」

 豊永で吉野川を別れ
支流佐賀山谷川に添って
源流域の森を目指した。

 「これから脱穀よ」

 田圃の神様の周りを囲む
稲木のビニールを外している。

   田圃の神様に感謝やな。

                                                   

◆山懐にいる
 そんな収穫を迎えて
軽トラが行き交う山郷を抜け
梶ヶ森山頂に続く林道に入る。

 陽射しも澄んできたなぁ。。。

 「冬の空」

 寒気による高層雲だ。

 そんな冬に入った祈りの山は
どんな風景を見せてくれるだろう。

                柚子の空はがねのごとくひびきけり  小宅容義