猿板

遊山黒子衆SARUの記録

ろくべえさんと歩禅の三辻山 山霞み

                                         

 「だいぶん膨らんじゅう」

 マンサク科の落葉低木の花。
高知県のみ自生することからの名。
花は三~四月に葉に先立って開花する。

◆杖塚に上がる

 「汗掻かかんね」

自然休養林南斜面に整備された
杖塚の空は穏やかに晴れていた。

 雨があるから晴れが嬉しく
雪道が終われば新緑が恋しい。
日本の四季とは楽しいものだ。

                     
◆峠に下る
 来た道を少し引き返して
古の杣道に入り峠に下る。

 「あれが山頂ですよね」

 「12月に来たとき
   よぉ見えたにねぇ」

春は空気中の水分が増えて霞む。
峠は風と共に霞も上がってくるのか。

 「石鎚山は霞の中」

杉らの花粉も影響するかもな。

 高知も海も真っ白だった。

                       

◆近道に入る
 峠から植林を登る
三辻山への近道に入る。
ろくべえさんと歩くときは
色んな事を話しながら登る。

それは山のことだけでないが
私らの考えを否定する事なく
「そんな考えもあるんだね」と
私もその姿勢を学びたいと思う。

 今日のろくべえさんの問いは
「最高の無駄遣いとは」だった。

◆稜に乗る
 急登を終えた山道に
笹が現れれば稜線は近い。

 最高の無駄遣いかぁ。。。

     

 「地面が柔らかくなった」

 登山道に入り植林を抜け
自然林に覆われた稜線に乗る。

 私もいい山だと思いますよ。

                   濃きものは淡きに食はれ山霞  鷹羽狩行