猿板

遊山黒子衆SARUの記録

それ行け!孫猿梼原遊山 春の雨

                                         

 「鍵が壊れて部屋に入れません」

廊下でスマホの通訳文字を見せながら
アメリカ人がお辞儀をしていた。

 連絡しますから どうぞ どうぞ。

◆袖すり合うも
 Justinさんは日本語が出来ず
もちろん私達の英語は片言以下だが

「管理人来てくれる」(スマホ通話)

  「ありがとうございます」

 「NoProblem 大丈夫です」

身振り手振りだって心は通う。

 「どうぞ 食べて」

子供たちも加わって嬉しかったなぁ。

                             

◆心交わす

 「トランプしようよ」

 無邪気で遠慮もない子供には
性別や人種などの差別はない。

 「OK!」

 大人になると差別は
法で規制しなくてはならない。

 「わぁ!ばば引いたぁ」

それ言うたらあかんやろ!

                                         

 やはり子供は
    神の子だろうなぁ。

 そしてこの日は
さおりちゃんのお誕生日。
みんなでハッピーバースデーを歌った。

                             

◆雨の朝

 「また遊びに来よな」

 翌日は朝から雨だった。
自然相手だから帰りは雨の遊山やな。

 「準備で来たでぇ」

 「おにぎりはサービスやって」

越知面のお店から届いた
味噌汁とサンドウィッチも
Justinさんと一緒に頂いた。

                      

 同じ釜の飯を食って
  同じ場所で寝て
   少しづつ仲良くなろう。

 Justinさんもありがとうね。

◆かえり道
 家に帰ったらJustinさんから
Facebookメッセージが届いたよぉ~。

 「河童さん、こんにちは! 
  暖かさとおもてなしに感謝します!

                             

  日本で過ごした最高の瞬間の1つであり
  長い間忘れられないでしょう。
  みんな笑顔で親切に迎えてくれて
  本当に感謝しています。」

                   春雨のあがるともなき明るさに  星野立子