猿板

遊山黒子衆SARUの記録

霜降に入る奥物部の森 大木

                                         

 「元気で大きい葉っぱ」

山地に自生するトチノキ科の落葉高木。
5月頃白色に紅のかかった花を多数つける。
種子は栃餅などに材は板や刳物に用いる。

◆Mother tree

 「やっぱり早いね」

ヌル谷が出流ところに
tochikoの森の母がいる。

樹齢300年と言われる老木は
落葉始めた姿で迎えてくれた。

 年の功ってことかな。

                             

◆懐かれる

 「栃は落ち葉にあり」

 今年も多くの実と葉を落とし
森に生きる多くの命を養いながら
数も調整していることが解ってきた。

 「気持ちえいで」

 この木の紅葉を
   観るの久しぶりやな。

 木洩れ日で
昼寝でもしていこうか。

                             

◆かえり道

 さあ 帰ってもうか。

この山域も環境保護を唱え
多くの鹿が銃殺されている。

 例えば人はリスは殺さないが
ゴキブリを殺すのは「人にとって」
どうなのかという思想なんだろう。

                             

1900年から人が生態系に関わり
さんざん酷い目に遭ってきたのに
それを忘れたか無視か無知なのか
いつまでもそれを繰り返している。

この森の「環境」を守ると言うが
人間が住むために自然環境を排し
街を作ったことを忘れているのかな。

 「鳥がおる!」

                                         

 沢山いる。
   渡りかな。

動物は「得られる食糧の分だけ増える」
大型哺乳類人間が増えれば狼も熊も日本に
棲めなくなったのは自然の原理だと思う。

 「はや
   山行っちょったがぁ?」

 今日は日帰りやきね。

    頂きます。

                 帰るのはそこ晩秋の大きな木  坪内稔典