土佐藩御留山であった
樫山を山麓に持つ三辻山は
かつて檜、樅、栂、五葉松など
巨木らが立ち並ぶ深山であった。
◆山頂に出る
今は標高1108.1mの三辻山山頂に
家から2時間半で立つ事が出来る。
それも人間社会と共に変わってゆく
余暇の過ごし方なんだろうと思う。
たまには山頂もいいなぁ。
夏は暑い稜線を避けた森歩きだが
そろそろ稜線に上がる時が来るな。
さあ 森へ還ろうか。
◆山を下る
昨今流行のトレイルランニングは
登山者とのトラブルなどをよく聞くが
私は軽量化やウエアの通気性など
道具の発達には寄与したと思っている。
筋肉には白身(遅筋)と赤身(速筋)があり
昔は登山に向いた持久力がある白身が多かったが
最近走る事が得意な赤身が多い人が増えている様で
それが登山のスタイルも変えたと私は思っている。
その筋肉の変化は戦争がなくなったとも指摘され
それは地球初の大脳支配で生まれた人間だけが
背負う毎年0.4%変わる特性だとも言われるが
環境による変化であって善悪ではないと思っている。
◆峠に出る
赤良木峠に降りて観る空には
動かない上層と下層の雲があった。
この後大陸の寒気が下がってくれば
激しい天候になるのがこの頃の気象。
梅雨前線が秋雨と名を変える
この時期は台風もそれに加わって
大雨による被害は宿命なのだろう。
◆一周終える
今年8月2日の気温状況。
東京36℃ 名古屋36℃ 大阪35℃ 福岡36℃
那覇30℃ 高知32℃ 鹿児島32℃
高知と同じ緯度のロサンゼルス23℃
海洋が涼しくて内陸は暑いとしても
やはり都市化(ヒートアイランド現象)も加わるだろう。
エアコン室外機(室内の熱を外に出す)が密集して多い
都会に住む方が「地球温暖化」と感じるのは仕方ないかぁ。
永い地球の歴史から観れば
ほんの一瞬の私の30年の山歩きでも
山の気温も植生も何も変わっていない。
独りで山に入ると風景も変わるが
考え事するいい時間になることが解った。
ただいま。
水平にながれて海へ処暑の雲 柿沼茂