猿板

遊山黒子衆SARUの記録

処暑に入る三辻独り遊山 猪独活

                                         

 ハエ科アブ目のイヨシロオビアブ

北海道から九州まで中山から高山まで生息。
沢筋などに多く8月頃人などにたかって吸血する。
 噛まれると痛いが長く腫れることはない。

◆登り口
 ほぼ無風の静かな登り口。
気温23度だが湿気が落ち着き
気持ちよく汗を流せそうだ。

 勿論そのために
今日も半袖ショートパンツだ。

           

◆分け入る
 いつもの山道を独りで歩いて
なにか風景が変わるろうか?
などと考える久しぶりの単独行。

林道脇の草木は実を結び
秋の花が咲きはじめている。

                         

 そうだ 逆打ちで行こう。

工石山登山口を起点に回る山道を
今日は逆に回ってみることにした。

 独りだと童心に還るのか。

◆林道のこと
 全くの自然林の植生は単調だが
植林や林道には数多くの種がいるのは

 「これから競争が始まる」

からだと私はずっと思っていた。

                       

外来種」と言う言葉を過敏に使うのは日本だけで
近年特に外国から入った「淡水魚」をよく聞くが
他国の川は多くの国を流れているのが普通で
鳥や昆虫が国境を越えるのも珍しい事ではない。

 

例えば綺麗な湖はフナとコイが強いが
汚れた湖にはブルーギルブラックバスなど
汚れに適した生き物が棲み着くだけで
綺麗になればフナやコイが優位となる。

                 

 また今は誰も言わなくなった
セイタカアワダチソウが典型的だが
日本の海岸が汚れていた時には繁殖したが
綺麗になった途端に姿を消した。

その様に島国日本は船に乗ってきて
増えたものが多く一時的に繁殖しても
先住した天敵になればいなくなる。

                 

 古の峠に上がる林道脇にある
三辻山へ導く道標から山に分け入った。

                     猪独活の峠ひたひた女たち  樋口こと