猿板

遊山黒子衆SARUの記録

晩夏の三辻山遊山 雨喜び

                             

 森に陽が射し始めた。

木間の空の雲の流れは早く
天候の変化を告げているが
どこに向かうか前線しだい。

◆変化を観る
 この山塊は木々で解りづらいが
南側に急峻に切れ落ちているため
気圧差により麓から風が吹き上がり
頂を結ぶ稜線に雲が発生しやすい。

今の雲の流れで回復か下るかは
頭に入れて来た気圧配置に重ねる
風向きと気温の変化で見定める。

                 

◆二次林のこと
 山道は公園整備した植生に
鳥と風が運んだ種が根を張った
草木が共生する二次林に入る。

種の目的は分布を広げることで
私は鳥や風が種を運んでも
人間が運んでも同じと思っていて
環境に合わなければ淘汰されるだけ。

                            

人間も稲も日本に辿り着いたもので
日本の種のほとんどは外来種だから
特定外来生物」の意味が解らない。

◆水のこと

 「空気が気持ちいい」

人の身体の60%は水で出来ていて
汗で流れ出したら追加がいるのだから
雲の中に居ることが気持ちいいんだろね。

                 

 例えば人間の五感の一つ味覚は
身体が欲しているものを美味しいと感じ
「暑い」「寒い」は危険信号と言われている。

 「杖塚上がろうや」

 そうやね空も見れるし
      気持ちよさそうやね。

           

河童の皿濡らせるほどを喜雨とせり  上田五千石