猿板

遊山黒子衆SARUの記録

梅雨明けの三辻遊山 木の香

                                                               

 「去年のブナの実やね」

やや高い山地に生えるブナ科の落葉高木。
幹の高さ約20メートル。葉は広卵形。
5月頃淡緑色の花を開き10月頃成熟し食用。

◆植生のまほろ
 太平洋のプレートの沈み込みで
海から隆起した四国南部高知県
短い距離で標高を上げ平地は乏しいが
複雑に入り込んだ地形があり

南から温かい雲を受けて
日本屈指の降雨に恵まれ
亜熱帯性から亜寒帯性まで
豊かな植生が生きている。

                       

◆かえり道

 さあ 帰ろうか。

水を運ぶのは地球の自転と太陽の熱で
雨を降らせるのは山とまとまった森なのは
森林から離れた大陸内陸部を観れば解る。

 欧米は木を焼いた煉瓦で家を造ったが
日本は木、土、草で建てたのは自然にお陰で
古くなっても部分改修も容易に出来たから
衛生的な環境を維持し流行病も少なかった。

                                           

 また地震津波で発生した瓦礫も
燃やして大地に還すことが出来たので
大災害の後に発生する疫病も少なかった。

 日本は世界一恵まれた国だと思ってる。

◆移ろうこと

 「伐採進んだね」

 最近の資材高騰によって
やっと国産材に目が向いた。

 奥物部も切り出してたな。

     

今は寂しい風景に見えるが
日本の豊かな自然がある限り
短期間で青い風景に戻すだろう。

 

 「雲が来た!」

台風が巻き込む暖湿流が
四国山地まで達したようだ。

 山の天気は別物やからね。

                                           

◆神鳴り

「まだ山にいるんやね」

 みんなお昼は
山頂で摂るからなぁ。。。

 「お天気大丈夫でしょうか」

登り口に5台くらい停まってました。

     今日は大盛り頂きます。

                                                   

 「山に居る人怖いろうね」

 お店を出たら雷雨になった。

 夏山の天気は急変する。
でも入山は自己責任だから仕方がない。

                     梅雨明けや深き木の香も日の匂  林翔