猿板

遊山黒子衆SARUの記録

立夏の奥物部の森遊山 栃の花

                             

 枝に腰掛ける木霊の様だ。

江戸時代から生きている老樹は
枝や幹は多くの草木の苗床となり
根も菌や腐性植物と栄養交換を行う。

◆もう一つの森
個々それぞれがお互いのために
絡み合い助け合って生きている。
そうしないと生き残ることが出来ない
森の中のもう一つの森の様なもの。

この老樹の根元から湧き出す水は
渓となり川にまとまって海に入り
また雲となってこの木の元に帰る。

 その循環は太陽が担っている。

                                                   

◆繋がること

 「咲いちゅうで!!」

老樹が落とした花をみつけた。
根元から花は見えないけれども
森の母は落花で彼女を迎えた。

このtochikoと老樹との絡合こそ
自然と祖先を神として生きて来た
世界唯一の遺伝子ではないかと思う。

 さあ 帰ろうか。

                 

◆腰おろすこと
 共生関係を失った大木たちが
この先長く生きていけると思えない。
現に風雪の強いこの山域の稜線の
大木は毎年次々と倒れはじめている。

 「鳥の囀りが
    上から聞こえる」

 高木が茂ったからだろうな。
でもそれは鳥には大切なことだ。

 「この沢胡桃は変わらんね」

ここから動くことは出来ないけど
この森の変化も解っているだろけど
何とも思ってないだろうなぁ。。。

                 

 お昼は峠で食べようか。

◆かえり道
 大宇宙から見れば埃の様なこの星で
生物が滅びても何も感じないだろうから
この星の生き物は全てがそれぞれ絡み合い
助け合って今まで生き延びて来た様に思う。

                                           

この森が調和がとれていた頃から
30年間通い変化を見てきた私達は
目の前の環境の変化に憂いを感じて
源流を見ない「思想」の意味が解らない。

地球誕生時大気の85%あったCO2が
生命が生まれてから今0.04%まで減った。
この毎年0.1%埋没する原理を繰り返せば
3000万年後生命は役割を終えるだけだから。

 連休はどうやった。

「それが休んじょったがよ」

 ゆっくり出来て良かったね。

       頂きます。

                空の音空にて消ゆる栃の花  正木ゆう子