林野庁は樹齢300年と言い
友人の木工作家は400年と言う
tochikoが30年通った栃の大木。
◆Mothertree
「大きい樹の下には
他の木は生えんき」
と杣が言う大木の根元には
かつて山芍薬のお花畑があった。
昼は古巣に帰るかな。
「今日はあそこがいいね」
◆腰を下ろす
囀りが賑やかになった
ヌル谷のナロで荷を下ろした。
ここで泊まっていて知った姫蛍も
繁殖期にここに集まっていた。
「この時期命に会うにはここがいい」
それも同じ森に通い続けて見えたこと。
でもそれはまだ浅い体験だと感じていて
この日も次に繋がる変化が見えた気がした。
「山で食べる
カップ麺は美味しいね」
それも街では感じられない
不思議で有意義な体験だと思うな。
◆かえり道
季節変わりは山の遭難が多い。
まだ残る雪もその原因になるが
最も怖いのは寒暖押し合う気象遭難で
毎年大型連休には荒天が発生しやすい。
自然は人の都合は関係ない完全中立。
そして科学・物理は自然現象の解明で
「思想」で実験しても再現はできない。
だから「そんな感じいい」では危険だろう。
自然現象は思想ではなく
先人が培った摂理で見極める。
そして自らの経験で天気を見定め
道具を選ぶことが大切だろうと思う。
デザインや値段、軽さではなく
「必ず生きて帰る為の最低限の装備」を。
だいぶん温うなったね。
「こっちはまだ朝晩寒いでぇ」
もう少しの辛抱やね。
頂きます。
春めきてものの果てなる空の色 飯田蛇笏