猿板

遊山黒子衆SARUの記録

春分に入る奥物部の遊山 名残の雪

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 今日も登り口は私達だけ。
気温6度はこの時期では少し低く
寒気の南下を感じるものだった。

「防寒着沢山持って来たんです!」

◆荷を背負う
 登り始めに現れる西熊山の
上空には暖気の低層雲の上に
寒気が姿を現す高層雲が見える。

 今晩は冷えるかもな。

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今日は準冬装備だから
荷物も嵩張り皆でかザック。
3人合わせて200Lを越えていた。

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◆寒さのこと
 昨夜降ったのだろう。
林道の陰地に新しい雪がある。
今春の三寒四温の周期が長く
寒暖差が大きい事が特徴で

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北日本は3月半ば暴風雪に見舞われ
関東でさえ真冬並の寒さの日もある。
この日も次第に寒気が優勢になり
真冬の様な高層の絹雲が流れて来た。

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 この様な激しい気象が
農作物に及ぼす影響が心配だ。

 残雪やね。

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◆水のこと
 林道脇に生きるリョウブの
越冬芽が膨らみ始めたようだが
いつもの年より遅いように感じる。

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毎年この時期は雪解け水で
林道でも瑞々しい空気を感じるが
私は風景が乾いている様に感じて
苔にこの時期の輝きが見えない。

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日本は報道しないが今世界の気象学は
寒冷化を懸念する論文が過半数を超えている。
自然は人の想いは関係ない完全中立だから
これを見誤ると子孫の将来が暗くなると思う。

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◆渓へ下る
 渓の両脇に聳える山が迫り
古の峠に続く林道は終点に近づく。

「ここにも雪がある」

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林道から渓に下る山道に入り
ここから奥物部の森に分け入る。

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 やはり水が少ないなぁ。

今冬四国は雪も雨も少なかった。

 河原で一本しょうや

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                     再びの名残の雪と思ひけり  高木晴子