猿板

遊山黒子衆SARUの記録

仲春に入る三ツ辻遊山 鳥の羽

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 土壌を失った奥物部と違う
靴を通して感じる土の感触がいい。
林床の命もしっかり根を張って
山高きが故貴からずなんだろう。

◆鳥笛
 tochikoは鳥笛を鳴らす。
三辻山北斜面を通る山道は
稜線に近づき陽が差しはじめ
ふたたび鳥の囀りに囲まれた。

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◆止まり木
 この原生林の樹々は背が高く
鳥の姿を捉えることは困難だが
鳥笛に答えていることは感じた。

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 どうもこの樹だな。

大空に向かって無数の枝を広げる
樹齢百年は超えているだろう老木と
鳥も助け合い幾多の冬を越えたのだろう。

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◆森の中のもう一つの森
 鳥笛を鳴らして囀りを追い
入った森の中のもう一つの森。
樹々は木の実や虫を鳥に与え種を運ぶ。
虫や菌類も樹皮に守られ命を繫ぐ。

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その様に自然の命は複雑に絡み合い
助け合い完全中立の自然の中で生きて来た。
否そうしないと生き残れなかったのだろう。

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古来から自然を見つめてきた日本人は
神様として崇めたのは自分を造ってくれた
「自然」と「祖先」で自然と祖先がいたから
自分があるは当たり前のことだろう。

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◆かえり道 - 賢者の言葉
 日本人はじ~と見続けてきた
自然と祖先を仰いでいる「信仰」で
「善いこと」「悪いこと」は
自然と祖先をいつも見ているから解る。

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一方他国はお釈迦様やムハンマド
エス様の教えを信じる「信教」で
言わば「善いこと」「悪いこと」は
教えてもらわないと解らない。

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なので日本人が見て理不尽に感じる事も
「能動的」に出来るのではないかと思う。

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 また春が来る。
さあ 何処に行こうかね。

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鳥の羽に見初る春の光かな  樗良