猿板

遊山黒子衆SARUの記録

立春の奥物部遊山 転

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 水溜まりならぬ「氷溜まり」。
水という全てが解っていない物質は
風に乗って雲となり遠くまで移動し
雨や雪となって地上に降りてくる。

◆水を見る
水は時をかけて物質を溶かし地形を造り
命を生み育んで多様な生態系の源となる。
四方を海に囲まれた温帯にある島国日本は
世界一命豊かな美しい風景を持つ国だと思う。

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 「二本繋がったね」

氷瀑は水が造る造形美の一つ。

 見事に凍りついたなぁ。

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◆森を見る
 静かに雪舞う林道に
時折風が吹き薄日が射し
上空の雲の流れを感じる。

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 林道は風の通り道となり
雪が飛ばされる箇所があるが
この日は全面新雪が乗っていた。

 こんなこと珍しいね。

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雲は時々薄く明るくなり
対岸の森が見え隠れする。

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◆山を観る

「今日はホント
   不思議なくらい静かやね」

 時々上から風音がするが
谷間は穏やかな時が流れている。

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 ヌル谷の森が見え始めた。
もうすぐ渓を渡りそこに入る。

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 また鳥の囀りが寄ってきた。

この天気を森の命たちも
きっと見ているのだろうな。

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流れたき形に水の凍りけり  髙田正子