猿板

遊山黒子衆SARUの記録

小寒の奥物部遊山 承

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 誰もいない白髪山登り口
標高約1400mの気温は-4℃で
この時期としては暖かいかな。

◆分け入る
 登り始めは冷温帯の森。
登り口にも100年は越すだろう
山毛欅の大木が根を張っている。

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◆白髪山の森
 笹に覆われた白髪山南斜面は
いま笹床を失った奥物部の森の
かつての姿を留めているところ。

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 そして「名物」放置された木段。
私達が登り始めたころなかった木段は
水を止め土を流して基礎まで露出し
今では危険な障害物になっている。

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これは私達の血税で設置された公共物。
自然の予測は出来ないから失敗はある。
しかしそれをきちんと検証し改善する
責任と誠意を私は行政に求めたい。

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◆尾根を登る
 木段続く山道はブナ林を過ぎ
樅やダケカンバの亜寒帯林に入る。

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 「雪が増えた」

白髪山山腹を緩く登った山道は
東南に下る尾根に乗り急登に入る。

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 剣山と弟峰の次郎笈が現れた。
この東側に深く切れ落ちた地形により
気圧差が発生し風と雪が吹き上がる。

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◆森を見る

 「立ち枯れ増えたね」

 脂の多い針葉樹の樹皮を
ここに追われた鹿が剥ぎ食し
一回り剥ぎ取られたら枯れる。

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 「鹿の足跡や」

山を下った足跡の先で
牡鹿の尻鳴きが聞こえた。

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シカの食害は様々言われているが
私は森の生態系頂点にいた狼と熊が
失われた時から始まったと考えている。

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◆森を抜ける

 「鹿が上がってきだいた」

針葉樹は枯れても白骨樹で残るが
流石に風が強い尾根は押し倒される。

 いずれここも禿げ山かな。

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東南尾根を離れた山道は
緩やかに南斜面を登り始め
冬空広がる山頂部に出る。

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                   撃たれたる鹿青年の顔をもつ  小室善弘