猿板

遊山黒子衆SARUの記録

芒種の四国カルスト遊山 天狗ノ森

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 「これアワフキムシ」

カメムシ目アワフキムシ科の昆虫の総称。
幼虫は草木の枝や葉に腹端から出す泡で
唾液様の巣の中で植物の汁を吸い成長する。

◆遊山日和

「たまには頂上踏もうかね」

今日の核心に入る前に
四国カルスト最高地点となる
標高1485m天狗ノ森を目指した。

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 「今日は空身でえいで」

樹々の間から見える空は穏やかで
天気はゆっくり回復に向かっている。

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◆大海を望む
 標高1,355mの登り口から
片道1km標高差130mの山道は
アスレチックや展望台などが整備された
ハイキングコースで子供も楽しむ事が出来る。

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 「気持ちいいなぁ」

梅雨前線が南下したようで
涼しい風が吹き上がって来る。

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「室戸まで見えゆうで」

 蒼い山並みの彼方に
太平洋望む土佐らしい風景だ。

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◆原生の森
 ハイキングコースとは言え
山道以外は原生の植生が保たれて
この山域本来の姿を見ることが出来る。

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石灰は深いところの冷たい水で
浸食され地下は複雑な構造となり
表層の多種多様な命を育てている。

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 「奥物部の森も
   こんな感じやったがで」

 土の感触が懐かしいねぇ。

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◆石灰の山
 石灰岩が庭石の様に配された森を抜け
カルスト最高峰の天狗ノ森山頂に近づく。

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 「頂上に着いたで」

露出した石灰岩は風の浸食には強く
高山として残ることが多く四国は剣山
本州は伊吹山やチョモランマも石灰の山だ

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 いい時間で着いたなぁ。

次はこの森の主に会いに行くか。

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                     夏山や雲湧いて石横たはる  正岡子規