天南星が立ち上がった。
サトイモ科テンナンショウ属植物の総称。
地下に球茎を有し特徴ある大形の仏焰苞に
包まれた肉穂(にくすい)花序をつける。
◆風のこと
樹々に風は欠かせないもので
樹皮の更新も風がないと出来ず。
根から水を吸い上げるにも風がいる。
そのため間伐は密生を防ぐだけでなく
風通しを良くするために行うもので
手入れの行き届いた人工林の林床は
中低木や草花も根を張ることが出来る。
◆じねんの森
登り始めの植林を抜け
山道は自然が造った森に入る。
「ヤマト草がようけおる」
ヤマトグサ科の日本固有種。
植物学者の牧野富太郎が新種発表し
日本人が学術雑誌に載せた最初の植物。
冬に落葉する雑木の森は
土が肥え陽射しも風通しもよく
林床には多くの命が根を張る。
◆滝へ下る
いったん山道は大蛇に化身した
娘が棲むと言われる滝を祀る祠に下る。
頂上付近より湧きだした水が
巨大な岩を溶かし落差20mを下る
深山に流れる龍王の滝が現れる。
数日前に雨が降ったが
水量はそれほど増していない。
雪が少なかったものなぁ。
さあ
行こうか。
拝みたる位置退きて滝仰ぐ 茨木和生