広く高気圧圏内となり
各地で穏やかな空が広がる。
ただ高気圧は段々と東へ遠ざかり
西からはゆっくり低気圧や前線が接近。
◆陽春の候
春の嵐の前の静けさか。
穏やかな晴天が約束された休日
通う三辻山をtochikoと訪れた。
◆咲くら
鏡川を溯る県道は
今見頃の桜に囲まれていた。
「ここが観たかったがよ」
確かにここは凄いね。
でもまだ咲きそうな桜があるやん。
「桜」の語源はいくつかあるが
動詞「咲く」に接尾語「ら」が付き
複数形「咲くら」との説が私には馴染み
豪華に咲くソメイヨシノより
艶を感じる山桜が好きだなぁ。
◆山里の桜
県道は葛籠折れに入り
標高を上げ山間集落に入る。
「コロナ騒動で
お花見はどうやろうね」
花見は奈良時代貴族が始めた行事と言われ
当初中国から伝来した梅を観賞するものだった。
その後梅見は平安時代に入り
花見の花が梅から桜へと移り変わり
江戸時代には庶民の物見遊山となった
桜見は日本独自の文化と言えるだろう。
◆分け入る
谷間の集落を抜け空が開き
工石山山群三辻山から延びる
稜線に聳える黒滝峰が現れる。
「陽射しが変わったね」
春の陽が射す春分の三辻山は
どんな風景を見せてくれるだろう。
風音はいつも谷間に桜狩 高木晴子