猿板

遊山黒子衆SARUの記録

冬至に入る奥物部遊山 降雪

                             f:id:kurokoshusaru:20201222202615j:plain

 「新雪気持ちいいです!」

雪崩のリスクが低い尾根筋も
油断をすると魔が潜んでいる。
雪山は別物と考えなければならない。

◆引き返すこと
 稜線に残った大岩が現れた。
雪山での道しるべは自然物で
私たちは特徴的な木や岩がどを
地形を合わせ覚える様にしている。

f:id:kurokoshusaru:20201222202707j:plain

北に座る奥物部の森の主峰
西熊山は厚い雪雲の中にあり
ちょうどいい時間になっていた。

 ナロに下ってお昼にしょおや。

f:id:kurokoshusaru:20201222202809j:plain

◆下りのこと
 雪道を下るときは
踵を雪に刺すイメージで
出した足に全体重を乗せること。

                       f:id:kurokoshusaru:20201222202904j:plain

 「楽し~い!!」

そんな雪の下りの楽しみは
ジグザクに登ってきたルートの
ショートカットが楽しめること。

f:id:kurokoshusaru:20201222203004j:plain

雪層歩きは地面へのダメージもなく
ふわふわした感触が気持ちいい。
また膝の負担を緩和してくれる。

 ワイズさんも堪能したようだ。

                  f:id:kurokoshusaru:20201222203113j:plain

◆雪の口福
 今日も料理長のワイズさん。
雪山のヒメシャラをイメージした
カレーうどんをこさえてくれた。

f:id:kurokoshusaru:20201222203211j:plain f:id:kurokoshusaru:20201222203250j:plain

昨夜仕込んだと言う具と出汁の
本格的カレーうどんに温泉卵を乗せる。
スパイスと葱が効いて身体の芯から温まる。

 有り難い ありがたい (^_^)

                    f:id:kurokoshusaru:20201222203431j:plain f:id:kurokoshusaru:20201222203544j:plain

◆かえり道
 登山で大切なのは空読みと道具だが
特に道具は使い方を誤ると遭難に繋がる。
今回森の入口から装備していたアイゼンは
事故に繋がることが最も多い道具だと思う。

f:id:kurokoshusaru:20201222203726j:plain

まずアイゼンは意識的に足を上げて
けっして足を引きずらないこと。
両足の間隔はアイゼン無しの時よりも
拳1ケ分余分に意識的に開くこと。

                  f:id:kurokoshusaru:20201222203816j:plain

ズボンや雪面になどへの引っ掛けは
転倒や滑落に繋がり非常に危険。
アイゼンの登りは全ての歯が平等に雪面を捉え
各爪に均等に荷重されている状態が基本。

f:id:kurokoshusaru:20201222203948j:plain

 冬山はその厳しさ故に
覚えなくてはいけない事が沢山ある。
でもそれが身についたら夏山にはない
美しさと楽しさを満喫することが出来る。

           f:id:kurokoshusaru:20201222204035j:plain

そんなワイズさんの雪道が始まった。

 さあ 次はどこで遊ぼうかねぇ。

f:id:kurokoshusaru:20201222204132j:plain

                 美しき生ひ立ちを子に雪降れ降れ  村上喜代子