「始めまして
河童とtochikoです」
三嶺登山口でワイズさんと合流。
彼女とはSNSを介し知りあった。
◆落ち合うこと
彼女はテント泊が憧れで
私たちの拙い経験でも役立てば
これから共に歩くことにした。
いつもの登り口で支度を調え
ワイズさんの山道がはじまった。
◆分け入ること
ワイズさんの目標を
三嶺頂上での雪中泊に定め
入山者の少ない積雪期に備えて
何度かこの山道を歩くことにした。
天候の急変や雪崩などにより
パニックに陥りやすい雪山では
地図やGPSだけを頼らずに
自らの感覚で山を覚える事が必要。
そのために私は
通うしかないと思っている。
◆樹々のこと
若葉は雨に打たれ
すっかり一人前の青葉になり
風にゆさゆさ揺られるたび
緑が滴り落ちてくるようだった。
樹木は葉の水分を
蒸発させた気圧差で
大地の水を吸い上げ
その時奪われる気化熱で
体温を一定に保とうとする。
それは森の気温も下げるため
木陰は涼しいものとなる。
だから森は
晴れるほど涼しくなる。
樹々そよぐ颯々の夏いさぎよし 森澄雄