「あ~ びっくりしたぁ!」
tochikoの苦手な蛇はまだ寝ゆろう。
かんたろう(シーボルトミミズ)は
西日本の山林に生息する日本最大のミミズ。
◆目覚めること
山道は薄暗い植林を抜け
南斜面の明るい雑木林には
伐採後の若い木々が生きている。
◆兆すこと
清明は二十四節気の一つで
新暦四月五日ごろにあたる。
清浄明潔を略したものといわれ
万物が潑剌としている意から言う。
「この躑躅が
咲いたら見事でねぇ」
ミツバツツジだったか
見頃はGW頃になるろうか。
森の大地に生きる苔も
新緑色に輝きはじめた。
◆日溜まりのこと
林の上が大きく開き
雲がゆっくり流れる空の下
休憩所として整備された杖塚に上がる。
「トサミズキが
まだ咲いちゅうで」
少し色褪せたお日様色の花たちは
空に懐かれ気持ちよさげに揺れていた。
一休みしていくか。
土佐水木仰ぎて星の息と合ふ 古賀まり子