四国山地北側にある独立峰
国見山は東西に稜線を張る双耳峰で
北の寒気をまともに受け止めるため
雪質が良く霧氷も綺麗に昇華する。
◆今冬のこと
今期北極の寒気は早くから
大西洋と太平洋に流れたため
今冬日本は雪が少なくなり
平年よりやや暖かくなった。
◆雑木の林
国見山山頂への山道は
若い雑木林からはじまる。
ここは古くから人が関わり
木材利用が行われてきたのだろう。
◆人の林
山道は手入れされた
杉を主とした人工林に入る。
「一休みしょうや」
今日は暖かい
一枚脱いでいこうか。
風もなくこの気温じゃ
霧氷は期待出来ないなぁ。
最初の休憩ポイントから
植林の延焼を防ぐため残された
真っ直ぐな防火帯を葛折れに登る。
登るごとに雲は薄くなり
幻想的な風景を見せてくれる。
◆変化のとき
ゆっくり歩いて30分
防火帯の終わりが近づいたとき
ベールのような雲が開き
山道に陽が射しはじめる。
「綺麗やねぇ・・・」
稜線はどうだろう。
いい風景が待ってるかもな。
いきいきと三月生まる雲の奥 飯田龍太