さあ 帰ろうか。
今回は山麓をウロウロ歩く
紅葉求めるのんびり歩きだった。
秋はこんな感じでいい。
◆不安定なころ
昼食の最中ぽつりぽつりときた。
大陸と太平洋の空気が押し合う秋は
天候が不安定になり特に山間部は
雨に対する装備は必携だろう。
◆変化のとき
紅葉など自然は変化のときに
美しい風景を見せてくれるもの。
そんな日本は海に囲まれた温帯にあり
毎年変わる寒暖を繰り返してきた。
隆起と崩壊を繰り返す複雑な地形に
人の手が多く入った日本列島で
何でもかんでも異常気象のせいにすると
自然の源流が見えなくなると思う。
「曇りもいいねぇ」
◆晩秋のころ
薄曇りの林道に上がる。
「この山毛欅は
毎年綺麗に染まるねぇ」
個体差か地形によるものか
自然現象は奥が深いものだ。
「花を咲かせた草も
実を結んだ樹々も枯れて
一年の営みを終えた幹や枝は裸になり
ひっそりと長い冬の眠りにはいろうとしている。
自然の移り変わりのなかでも
晩秋という季節の静かな美しさはかくべつだなぁ」
杣人に夕日なほある芒かな 原石鼎