この日夜明けと共に
登山者が山頂を訪れはじめ
三代目は小屋の雨戸を開け始めた。
◆一期一会であること
頂きます。
私達もゆっくり朝食を頂き
帰り仕度を始めることとした。
「えいタイミングやったね」
あの日あの時に居ないと見られない
百回、千回に一度の風景に出会うためには
やはり通い続けるしかないのだろうなぁ。
◆また歩き出すこと
再び山頂は雲に覆われ
こんな日は山小屋が賑わうから
早く席を空けて降りることにした。
「行ってきます」
被災により亡くなられた方々に
魂から哀悼の意を表します。
被害にあわれた皆様に
心からお見舞い申し上げます。
◆感じたこと
ただ今度の勢力の台風で
浚渫などの治水事業を繰り返してきた
台風銀座と呼ばれた高知県で
同様の被害があったか疑問を感じる。
全てを台風や異常気象のせいにするでなく
今までの気象データの解析や
行政が大切な血税をどう執行していたのか
きちんと検証することが大切だと強く感じた。
それは四方を海に囲まれた島国日本で
多くの命を守る治水は昔から最も大切な公務なのだから。
◆ふれ合ったこと
「上に電話したら
さっき降りた言われたわぁ
出遅れたな」
わざわざ来てくださったんですね。
「あなたが来たら
一杯やらないかんでな」
小屋閉めまでに上がって来ます。
その時また一献お願いします。
「山神さま
行ってきます!」
ただいま。
帰りもまつうらに立ち寄った。
どんな台風が来ても
身一つで山で生きている
君たちは本当に偉いよなぁ。
霧の道わづかにくだりつづけたり 平井照敏