旧堂床避難小屋跡の
少し上にある綱付山への登山口が
堂床谷へ出会う道。
杉林の中には
埋もれかけた石積みが残り
その先の赤松林からも
かつて人が関わった山であることがうかがえます。
綱附森には
この沢を詰めるように登っていきますが
大きな岩屋を回り込む沢
今日の遊山はここで引き返すことにしました。
あの栃はこの辺りやったっけ?
山を始めた頃
可愛いどんぐりが頭や背中の上に落ちてきて
まだ小さいね。
拾って調べた実が栃でした。
まだまだ小さいけど
空に向かって大きな葉を広げる姿が
あの頃よりも増していて
どこかしこにある空蝉
蜩の蝉時雨が
ここで生まれたことを語っているようでした。
空蟬のいづれも力抜かずゐる 阿部みどり女