猿板

遊山黒子衆SARUの記録

独り遊山「奥物部の森」  春の雷

                                             f:id:kurokoshusaru:20190506203638j:plain

 最初は雨だったが
テントに避難してすぐ
雨音は激しくなり
テントを叩く音が変わった。

◆雹が降る
 三つ数える間もなく
頭の上で雷が大音響で鳴り続け
表を見ると一面広い雹が敷かれていた。

f:id:kurokoshusaru:20190506203817j:plain

 稜線に張るのを見送った
今回の判断は正解だっだ。

                                        f:id:kurokoshusaru:20190506203912j:plain

◆安全策を取る
 結局雨の止み間をぬって
その日にヌル谷の東屋に避難し
夕食を済ませ一晩過ごすことが出来た。

f:id:kurokoshusaru:20190506204013j:plain

空は避難したときから満天の星
翌朝は何事もなかったような晴天となり
春の前線とはこのようなもので
結果的にいい体験だったと思う。

f:id:kurokoshusaru:20190506204108j:plain

◆かえり道
 この山域が雷雨になったのは
ちょうど午後3時ごろだった。
この時稜線にいた人は
生きた心地がしなかったろう。

                      f:id:kurokoshusaru:20190506204219j:plain

特に春から夏の山は
午前中に行動を終えることは
登山の常識である。

f:id:kurokoshusaru:20190506204334j:plain f:id:kurokoshusaru:20190506204501j:plain

そして街の天気予報ではなく
天気図を見て自ら判断し
現地で雲の変化を見る山力を
養っておく必要があると思う。

       f:id:kurokoshusaru:20190506204751j:plain

 そして何より
私達の先人のように
自然に頭を垂れ生きていくこと。
それが最も大切な装備だと思う。

f:id:kurokoshusaru:20190506204901j:plain

 お地蔵さま
本当にありがとうございました。

                                        f:id:kurokoshusaru:20190506204941j:plain

  迅雷に一瞬木々の真青なり  長谷川かな女