最初は雨だったが
テントに避難してすぐ
雨音は激しくなり
テントを叩く音が変わった。
◆雹が降る
三つ数える間もなく
頭の上で雷が大音響で鳴り続け
表を見ると一面広い雹が敷かれていた。
稜線に張るのを見送った
今回の判断は正解だっだ。
◆安全策を取る
結局雨の止み間をぬって
その日にヌル谷の東屋に避難し
夕食を済ませ一晩過ごすことが出来た。
空は避難したときから満天の星
翌朝は何事もなかったような晴天となり
春の前線とはこのようなもので
結果的にいい体験だったと思う。
◆かえり道
この山域が雷雨になったのは
ちょうど午後3時ごろだった。
この時稜線にいた人は
生きた心地がしなかったろう。
特に春から夏の山は
午前中に行動を終えることは
登山の常識である。
そして街の天気予報ではなく
天気図を見て自ら判断し
現地で雲の変化を見る山力を
養っておく必要があると思う。
そして何より
私達の先人のように
自然に頭を垂れ生きていくこと。
それが最も大切な装備だと思う。
お地蔵さま
本当にありがとうございました。
迅雷に一瞬木々の真青なり 長谷川かな女