山道はカヤハゲの
南斜面を葛籠折れに登り
ゆっくり標高を上げてゆく。
◆分け入る
南側には白髪山から
カヤハゲに続く稜線が見える。
そろそろ1300m越えたかな。
新芽を吹いたハリギリは
山菜としても利用されるが
食べ物が溢れる街に住む我々は
お店で買うのが正解なんだろう。
◆杣人の道
登山道を離れ入った道は
かつて炭焼きや木こりが使ったと
奥物部の猟師に聞いたことがあり
今も欅や栃の大木が立ち並んでいる。
眼下に広いナロ地が見える。
ここで泊まっても気持ちいいだろうな。
◆迫と呼ばれる所
ここは長笹谷の支流が生まれる
谷が行きづまり狭まったところ(ざこ)に
長年土砂が堆積し平坦地が形成された。
また南西斜面にあり日当たりがよく
地下から岩清水が湧き出すこのざこは
杣人や炭焼きが小屋を建てていたと言われ
今でも石積みや茶碗の欠片などが残っている。
◆焚火を熾す
寝床はここでいいだろう。
今宵は焚火を肴にお酒を楽しむ。
熾火が出来たようだ。
そろそろ飯を焚くかな。
いい感じの酔い心地になった頃
空の機嫌が悪くなりはじめた。
キャンプの火こころのごとく搔きたてる 加倉井秋を