森を抜けかつての笹原に出る。
鹿が生きるため食を求め山に上がり
いったん禿げ山になってしまったが
今は一面芒が覆い大地を守っている。
◆自然の流れ
自然保護を唱える団体が
公費を投じ張り巡らした網の中も
外と同様に芒が大地を守っている。
今までの騒ぎは何だったのか?
◆頂に立つ
標高1720mのカヤハゲに立つ。
雪が多ければ三嶺を望むいいテン場だが
今年は雪が少なく今後の積雪に期待しようか。
ここは風が強くて昼はきつい
森に帰っていい場所を探そう。
◆山猫亭
「ここにしよう」
私とtochikoがずっと温めていた
夏道を離れたビバーグポイント。
ここなら一定風を防ぐことが出来る。
そして今日も山猫亭が開店した。
今回行き先を悩んでいたが
結果ここを選んだことは大正解で
多くのことを体験出来たと思う。
この時期にしては気温が高めだったが
前線の移動、急峻な地形による吹き上げが強く
体感温度が低下したこと。
山の気象は下界の天気予報とは
まったく別物だから入山前から
天気図と地形図を読み天気を見定めたこと。
そして状況に応じたウエアや調理道具
緊急時ビバーグポイントの選択の大切さなど
貴重な経験が出来たと思う。
◆かえり道
また帰るときは
山麓は気温が高かったから
幻想的な霧の風景に出会えたことなど
この山域での天気の変わり目でしか
体験出来なかったとも思う。
さあ 新しい年を迎えた。
今年も仲間と共に「高み」だけではなく
更に「深く」分け入りたいと私は思っている。
みんな本年も
よろしくお願いします。
霧の道現れ来るを行くばかり 松本たかし