雲に覆われた山頂は
強い風と共に雪が吹き付け
風景全てが霧氷を纏っていた。
◆剣山頂上ヒュッテ
白くなった鳥居を潜り
居場所の一つに帰って来た。
小屋の年末年始小屋開けは
30日から4日の昼までとなる。
「ただいま」
◆山神様
私が多くを学んでいる
山神様こと新居綱男さんは
私と同じでお酒が大好き。
「まあ乾杯せにゃあ」
いつもいつも
ありがとうございます。
山頂は雲に覆われていた。
風も強いし今日は眺望は望めない。
ひと眠りして夕食を待とうか(笑)
◆語らいのとき
「今日は荷揚げの日やけん
あるものですいません」
いえいえ
すいませんはこちらの方です。
この小屋の2代目として
日々剣山を歩き積み重ねた経験を
私は宝の山の様に思っている。
「ありんこさん この人に
ついておれば間違いないわ」
いえいえ まだまだ山神様から
私が学ぶ事が沢山ありますから。
雪嶺よ日をもて測るわが生よ 相馬遷子