猿板

遊山黒子衆SARUの記録

孫猿と天狗高原  樹の下

栃の落花

「ここも花が散りゆうね」
 風が吹くたびに音もなく
栃の花が舞い降りてきた。


◆森の主
 ケヤキ平の最深部に
巨大な栃の老木があり
里人は「猪伏の大トチ」と呼ぶ。



◆大きな栃の下で
 樹高30m推定樹齢600年を超え
長年この地を見守り続けてきた
まだ勢い衰えぬトチの大木は
森の主に相応しい風格を感じる。
              


 「大きな木は切らないかん。
   元になんちゃあ生えんなるし山が動く」
かつて杣人がそう教えてくれたことがある。
「森の巨人100選」は街の人の想いなのだろう。


              

◆感じるもの
 さあ引っ返して
    お昼にしよう。
                    
 人間も含め地球上の生き物は
情報をどう取り入れ処理しているのか。
今の科学では情報は五感以外でも感じていて
処理は脳以外でも行うことが解ってきている。



また脳の活性を高めるセロトニン
神経伝達物質ドーパミン
上手にコントロールするには
自然の中にいる事も有効と言われる。


              
そしてそれを正しく理解出来れば
精神疾病とか登校拒否などの問題が
解決出来るのではないかと指摘する学者もいる。


                    
 「お昼はなぁ〜に?」



                    中空にとまらんとする落花かな  中村汀女