土の香りがしてきました。
生暖かい風に乗った土の匂いは
これから始まること
終わること
何か落ち着かない気持ちにさせられます。
忙しいとは
心を亡くすと書くように
余裕のない日々を送っていた私を
和宏さんが誘ってくれました。
「お昼は焼き肉やき」
その後にも前にも飾る言葉のない
直球を受け取ると
いつの間にか
梅林の香りに包まれていました。
「たまには息抜きもせんとね」
「そうやね」
梅の木の下でのんびりお昼
「帰りは海でも見て行くかえ」
と寄り道してくれた和宏さん
南に開けた明るい空の向こうに
光る太平洋
見慣れた景色なのにとても新鮮に映り
元気をもらいました。
春の海ひねもすのたりのたりかな 蕪村