標高1,350m大岩に祀られる祠は
南の登山口にある四所神社の飛地境内社。
ここまで来れば標高1,409mの頂は近い。
◆国見の頂
山頂への登りは再び急登となり
この日雪のため足場が緩い。
「上手く木を掴んで登りよ」
「この木もブナで」
風雪強い頂に根を張る一本に
樹木の強い生命力を感じる。
「雲は切れそうにないねぇ」
北から吹き上がる風と共に
まだ雲が流れ続けていた。
お昼食べている時間に期待しよう。
◆山上の口福
大岩に戻り避難小屋でお昼にした。
今日の和宏さんの山食堂は「寄せ鍋」と
前日仕込んだローストビーフだった。
寒風吹き付ける避難小屋の中
立ち上る湯気が温かかった。
「大学芋もつくるきね」
◆かえり道
お腹を満たし帰るとき
山頂はまだ雲に覆われていたが
山麓の雲は去っていた。
今冬の気象庁の暖冬予想は
今冬の海水温の高さが根拠だが
海水温が高いと水蒸気が増え
それに比例して雪も増える。
今回の寒波は先日書いた北極が溜めた
寒気の吹き出しである事は間違いないが
次また止まると寒気は溜まり始める。
過去気象庁命名の豪雪は昭和61年以降
平成に入って18年が初めてであったが
その後平成23、24、25、26、28、30年と続き
海水温が高ければ大雪に注意しなければならない。
雪降れり時間の束の降るごとく 石田波郷