剣山は古からの神の山。
日本人は自然に神を見出し
信仰心に護られ生きてきた。
◆神の山へ
登山口にある栃の木。
若い木は葉が大きく
陽を求め枝も広く伸ばす。
「随分色づいたねぇ」
◆変化のとき
前線の動きは遅いようで
山麓は深い霧に覆われていた。
しかし遅いとは言え
回復に向かっていることを
森を吹き上がる風が告げ
時折落葉が舞い上がる。
◆霧を見る
晴れた日の紅葉もいいが
私は霧の紅葉も美しく感じる。
この色合いを
伝える言葉を私は知らない。
なんと美しい風景だろう。
見えざれば霧の中では霧を見る 折笠美秋