猿板

遊山黒子衆SARUの記録

白露の土佐矢筈山遊山 秋空

森を抜ける

 登山口から1時間足らずで
ブナなどが生きる広葉樹林を抜け
空が開けた山頂部に飛び出した。


◆秋の空へ
 四国の殆どの高峰は
山頂部が広い笹原が広がり
この日澄んだ空気に包まれていた。



◆海へ続く
 「土佐湾も見えゆうねぇ」
太平洋に向かって山が重なる
グラデーションが眼下に見えた。
                     
「四国らしい
  山の重なりが綺麗なねぇ」
四国は山国である事を実感する。



               
◆秋の気配
「秋の風やね
   気持ちがいいわ」
肌でサラサラした空気を感じる
この時の風は本当に気持ちよかった。
               
カエデに紅葉しているものがある
幹を鹿に囓られ弱っているのだろうが
秋の気配が山にただよい始めていた。



◆笹の海へ
 山頂は気圧差により
山麓から風が吹き上がり
この日も笹がさらさらと
気持ちよく歌っていた。



山の風は沢に沿って流れ込み
枝分かれした支流を遡るため
時々風の塊となって駆け上がる。
そこに宮崎駿さんは「猫バス」を見たのだろう。


               


  秋空や高きは深き水の色  松根東洋城