猿板

遊山黒子衆SARUの記録

仁淀の咲くら遊山2017 仁淀村

大渡ダム大橋

 この村の長をしていた祖父が
深く関わった大渡ダムに至り
ダム湖畔に植えられた満開の桜が
私たちを迎えてくれた。


◆故郷に帰ること
 私の花見は墓参りでもある。
お爺ちゃん今年も帰ったよ
貴方の命は玄孫たちに継がれている。



◆市川家のしだれ
 まずは別枝地区の入り口
土佐藩番所役を代々務めた
市川家の門を守るしだれ桜。
                
市川家を訪れるものは皆
この桜のカーテンを潜る。



                     
◆大石家のしだれ
 集落中心部にある大石家の桜は
銘木中越家のしだれ桜の子。



先代当主が孫と一緒に植えた
樹齢50年ほどの若いしだれ桜は
今年も鮮やかな色で迎えてくれた。
                     
中越家のしだれ
 別枝の最も高い処にある
火産霊命を祀る秋葉神社
その神様の権化の様に咲く
この桜が私は一番好きだ。
                   
 代々宮司を務めた中越家当主は
この桜の満開に「桜衣姿」を纏い
正座で向かい合ったと言われる。



 一本の枝も切らぬ家訓により
200年以上守れてきたしだれ桜は
俳人黒田杏子さんの心を強く打ち
彼女の桜花巡礼はこの桜で満行となった。
                     
今年も老木らしく
一番最後に開花しても
一度にたくさん花を咲かせ
私たちを迎えてくれた。
           


 今年はどの桜も
色が濃いように思った
 ありがとうございました。



                           身の奥の鈴鳴りいづるさくらかな  黒田杏子