山頂に続く稜線で
古の遍路道と交わる頃に
雪は5cmを越えていた。
◆道が終わること
四国の道に選定された
雲辺寺への遍路道の終わりは
なだらかな広葉樹林を歩く道。
◆阿羅漢たち
和宏さんが会いたかったのは
雲辺寺に並ぶ五百羅漢の雪景色だった。
五百羅漢像は弘法大師が
初めて中国の土を踏んだ福建省にある
五百羅漢院の羅漢像を模造したもの。
羅漢は釈迦の弟子として
悟りを開いた聖者で
庶民から尊敬を集める存在という。
この羅漢像を置いたのは
参拝者の幸せを願った
先代住職の故利昭さんの発案。
1998年から施主を受け付け
檀家や遍路などの応募により
七年越しで五百体がそろった。
雲辺寺はやっぱり雪景色。
和宏さん良いタイミングでしたね。
命ありて見る初雪の新しや 樋笠文