山間部の田圃に
稲木が整然と並び
長い冬の備えが始まっていた。
◆秋の終わりへ
仁淀川は落ち鮎漁となる。
今年は大雨が続き苔が育たず
鮎は例年より小振りだった様だが
命は繋いでくれたことだろう。
◆友との源流へ
出発が遅れたので
馴染みの直販所が開いてた。
お昼はここで買って行こうや。
今回は病と対峙する山の盟友へ
山の水を届けるために
彼との長い付き合いが始まった
思い出の山に行くことにした。
◆思い出をたどる道
絡まる蔦が赤く染まる
通い慣れた古い橋を渡り
あの懐かしい日々に帰って行く。
「百や二百じゃないでねぇ」
この道を何度2人で登ったろうか?
道端にはあの日と
変わらない秋の草が咲き
「お父さんと河童ちゃんが
架けたロープやね」
思い出がたくさん詰まっている。
髭白きまで山を攀ぢ何を得し 福田蓼汀