猿板

遊山黒子衆SARUの記録

和宏さんの花巡礼「銅山越」 水の事

ダイヤモンド水

 地質調査であたった水脈を
生活に利用したと言われるわき水
地中に残ったダイヤモンドの先端が名の由来で
今も澄んだ水が訪れる者を潤している。


◆残されたもの
 この橋の対岸一帯には
精錬して銅を採った後の
酸化鉄が熔岩の様にせり出し
精錬所があった事を今に伝えている。



                   
◆失ったもの
 銅の精錬のための山林乱伐や
硫黄分や硫酸を含んだ煤煙によって
周辺の森林は被害を受け山は丸裸となり



                  
保水力を失った山は
洪水が頻繁に起こるようになり
南斜面目出度町では大規模な山津波が発生し
尊い多くの人命が犠牲になった。



                  
また鉱毒が南斜面の沢に流れ込み
いまでも飲むことは出来ない。



                  
◆別子本鋪(標高1,210m)
 本鋪とは主たる生産坑のことで
元禄4年5月9日幕府の稼行許可を得て
別子銅山の歴史はここから始まった。



              
開抗からわずか8年の元禄11年には年間産銅量
1,500トン以上を記録する世界一の銅山となり
昭和48年別子銅山が閉鎖になるまで栄え続けた。
                     


 「一本しようや」
ここはいつ来ても涼しいですね。



                                石工の鑿冷し置く清水かな  蕪村